大阪の町工場がその技術力を駆使してパター作りに参入。ノウハウゼロからはじめたのに、鉄の塊からたしかな技術で削り出すその独自の形状が評判を呼び、ツアープロが使うまでになった! いったい、どんなパター?
目指すのは唯一無二のパター
新興パターブランド「スクワッド」を世に出すのは大阪にあるリアライズ株式会社。本業は機械加工の技術を活かして“試作品”制作を請け負う会社だ。
つねに“ワンオフ”を作り続けてきた自分たちの技術力を世に問おうとスタートしたのが、スクワッドのパターだ。
リアライズ株式会社の代表・吉田武史氏はいう。
「パター作りに参入する会社の多くが、先行する人気メーカーの人気モデルをスキャンして、そっくりのモデルを作るところからスタートします。そのほうが認知度が上がるよと勧めてくれる人もいましたが、私はよそのメーカーの真似をするのがイヤでした。せっかく自分たちで自分たちのオリジナルを作るのですから、誰かの真似をしたんじゃ意味がないし、その『誰か』には永遠に勝てませんよね。6キロや7キロの鉄の塊から、20時間から30時間をかけて、わずか350グラムを削り出すのが私たちのパター作り。どうしても金額的には高くなってしまいますが、削り出しにこだわって、パターを作っています」(リアライズ代表・吉田武史さん)
こうして“削り出しにこだわって”完成したパター、その名も「DRAG」はプロたちの間で高く評価され、口コミでじわじわと広がっている。契約外のため名前は出せないが、日本のトップレベルのツアープロもこの「DRAG」で3勝を挙げ、その性能の良さを証明している。
ソール後方をくりぬいた“ディフューザーデザイン”により浅重心化したことにより、高い操作性と無駄のない転がりを実現。同社独自の“ライズソール”は、グリーン上のどんな傾斜でも構えやすく、
ソールがスらないように絶妙にデザインされている。
そして6〜7キロの鉄塊からわずか350グラムを削り出すからこそ実現できる至高の打感……。すべてのこだわりを詰め込んだ“勝つためのパター”。大阪の町工場の夢が詰まった1本だ。