アイアンが飛び系になったことでピッチングウェッジの下にはアイアンセットとは別の「単品ウェッジ」を入れるのが当たり前になった。そんな時代にあえて「セットウェッジ」の良さを再認識させてくれる。そんなアイアンが登場しました。
ヘッドの重さマイナス25グラム、低重心で球も上がる
かつて、アマチュアゴルファーのバッグにも3番アイアンや4番アイアンが入れられていた。それがどんどんユーティリティとフェアウェイウッドに取って代わり、同時にアイアンはストロングロフト化が進行。7番アイアンからのセットも珍しくなくなっている。
それに伴い変化が起きたのがウェッジ。ピッチングの下に「A」と「S」の2本、計3本で事足りていたのが、ピッチングのロフトが立ってきたことにより、ウェッジは4本入れるのが基本になっている。
そこに注目したのがクラブ設計家・山代谷哲男さん。今の時代に、かつての「ウェッジまでのアイアンセット」を作ったらどうなるか? という発想から生まれたのがメハナアイアンだ。
「メハナの特徴は、アイアンもウェッジも低重心であることです。それにより高弾道となり、その分スピンは減りますが、アマチュアの場合多少スピンがほどけたほうが寄せやすいんです。ウェッジは引っかけが怖いので、トウ側にウェイトを配置して、それを防いでいます」(山代谷)
メハナは、「アマチュアが使ってやさしいかどうか」を考え尽くされたクラブ。だから飛んだほうがいいし、球は高いほうがいい。そして、アイアンとウェッジは統一感があったほうがゴルフはラク。
ゴルフポケットの試打担当・O(平均スコア90台)が7番と56度を打ってみました。
「重量が軽いからからなのか、ヘッドスピードが上がりやすく、同ロフトのアイアンと比べて半番手から1番手くらい飛距離が出ます。アイアンは飛ぶと弾道が低くなりがちですがそんなこともなく、球が非常に高いです。56度のほうは、ウェッジで出がちな引っかけが出にくく、フルショットが打ちやすいクラブという印象。7番はつかまる、56度は引っかからないという逆の性能がありながら、デザインや構えた顔には共通点があって、構えやすいのがいいと思います」
7本セットの「ラクさ」、一度味わった戻れないかも?