話題のカスタムクラブをレッスンプロ・森山錬がチェック。今回は、ドラコン三冠ドライバー・ジェイビーム 「JライデンYS-01」を試打。
カスタムメーカーのジェイビームといえば飛ばしにこだわるハードヒッター向けドライバーのイメージが強いが、最新ドライバー「JライデンYS-01」は、ハードヒッターはもちろん、一般アマチュアの飛ばしたいという願望にも応えることが出来るマルチ対応のモデルになっているという。
開発に携わっている山崎泰宏氏は、ドラコン界ではその名を知れたプロフェッショナルドラコン選手で、「Jライデン YS-01」は彼の飛ばしのノウハウが反映されているドライバーだ。その実力の程は、2022年のドラコン日本チャンピオン、ウィメンズ日本チャンピオン、シニア日本チャンピオンが、このドライバーを使用して優勝、ドラコン“三冠”を達成していることで実証済である。なお、シニアのチャンピオンを獲得したのは前述の山崎氏自身でもある。
元々ジェイビームのドライバーはディープフェースのものが多いが、この「JライデンYS-01 」のヘッドはクラウンの後ろ側が薄いシャローバックになっていて、従来のモデルに比べて重心が後方に配置されたことで球が上がってくれて、つかまりも良くなっているという。
では、このドライバー、プロが打ったらどう感じるのだろうか。このヘッドに合わせて設計された中調子シャフト「サムライレッドマックス」と組み合わされたドライバーを、森山錬プロに試打してもらった。
まず、見ための印象から。
「ジェイビームのドライバーは、ディープフェースでオーソドックスなヘッド形状が多かったんですが、今回のJライデン YS-01は従来のヘッドに比べてヒール側のボリュームがそんなに分厚くないので、球がつかまってくれるという印象があります。クラウンのバックサイドに黄色とグレーのデザインが施されていますが、一見、アクセント的なことだけかなと思ったんですけれど、構えてみるとヘッドを大きく見せる効果があるというか、それによって安心感が出てきますね」(森山錬:以下同)。
Jライデン YS-01は、メインターゲットをヘッドスピード40m/s前後にしているが、45m/s前後のゴルファーにも対応できる仕様となっているとのことなので、まずはヘッドスピード45m/sで打ってみることに。
■1球目
キャリー:275ヤード、トータル:301ヤード、打ち出し角:13.2度、スピン量:1862rpm 球筋:ドロー
「気持ち良いドローが出ていきなり300ヤード。驚きです。実は、このクラブの開発に携わっている山崎泰宏さんは、僕が中学生時代にスウィングを習っていた人なんです。山崎さんは、シャフトのしなりを上手く使ってクラブスピードを上げて飛距離を出すことをスウィングの大事なポイントにしているんですけど、このクラブはシャフトとヘッドのバランスがメチャクチャ良いです。これは開発段階からヘッドとのマッチングを考えて自社でシャフトを作れるJビームの長所だと思います」
次にヘッドスピードをやや上げて47m/sで打ってみた。
■2球目
キャリー283ヤード、トータル307ヤード、打ち出し角14.2度、スピン量1871rpm 球筋:フェード
「高打ち出し、低スピンの理想的な弾道ですよね。これシャフトのスペック的にはSRで50グラムですから、僕が通常使っているスペックよりちょっと柔らかいんです。ただヘッドとのタイミングがとりやすいので、思い切りスライスしたりする感じがないですね。良いシャフトの判断基準はそのあたりで、柔らかいんだけどちゃんとヘッドスピードの速い人でもつかまる仕様になってます」
次は、ヘッドスピードを少し抑えて43m/sで打ってみた。
■3球目
キャリー243ヤード、トータル271ヤード、打ち出し角10.4度、スピン量1871rpm 球筋:ドロー
「シャフトの性能が良すぎて、軽めに抑えて打とうとしてもヘッドが自然と走っちゃいます。それで回転数は1847rpmですから、やっぱり前に前に進む弾道になりますよね。」
さらに抑えて、ヘッドスピード40m/sで打ってみる。
■4球目
キャリー214ヤード、トータル245ヤード、打ち出し角11.4度、スピン量1825rpm 球筋:ドロー
「きれいなドローですね。ヘッドスピードを下げても低スピンが維持されているので、ボールが落下してから前に前に転がってくれます。」。
最後に、ジェイビーム「 JライデンYS-01」を試打しての感想を森山プロに聞いてみた。
「ヘッドスピード40~42m/sの速度域と、45~48m/sくらいの速度域で打ってみましたけど、どのスピード帯でも安心してつかまる感じがしましたね。しかも、単につかまるだけではなく、強く振っても左に引っかかることが無かったです。スウィングスピードに応じたドローが出るようなシャフトとヘッドの組み合わせになっているということですよね。ヘッドはクセがなくて、シャフトでタイミングを合わせて自分の打ちたい球を打てるクラブになっていると思います」。