飛び系アイアンといえば「飛距離が衰えてきたシニアが使うもの」という考えは今は昔。日本社会人ゴルフ選手権で2位に入った30代のトップアマも使う“飛び系アイアン”を紹介します。
クラブの名はルーツゴルフの「ラプター」。ルーツゴルフは京都の老舗カスタムクラブメーカーで、とにかく飛距離にこだわったクラブ造りに強みを持つメーカー。ラプターは、そんなルーツのノウハウが全注入された飛び系アイアンです。
そんなラプターを5番からAW相当の11番までの8本バッグに入れて、日本社会人選手権で2位の好成績を残したのが、同社営業マンの大同一輝さんです。
「ラプター」アイアンを手に好成績を残している凄腕営業マン・大同一輝さん
大同さんは営業先で「アイアンが飛んでも意味ないでしょ?」と言われることに頭を悩ませ、ならば自分が使って“結果”が出せることを証明しようと考えたと言います。
使い慣れた上級者向けのアイアンから、7番のロフトが26度の“超飛び系”であるラプターへのビッグチェンジ。しかし大同さんの成績は、むしろそれによって向上します。
9番アイアンで飛距離は180ヤード。7番で200ヤードという圧倒的飛距離で、猛者が集う日本社会人ゴルフ選手権で2位、西日本ミッドアマチュアゴルファーズ選手権では優勝という成績を収めたのです。
そんな大同さんに「ラプター」の魅力を語ってもらいました。
ゴルフポケット(以下、GP):ラプターアイアンで見事な成績を残されていますが、その要因は?
大同さん(以下、大同):やっぱり、飛ばないデメリットより飛ぶメリットのほうが大きいんです。飛ぶことのメリットは、180〜200ヤードのパー3をラクに打てること。200ヤードを4番や5番で打つか、7番で打つかはやっぱり大違いなんです。
取材陣の前で9番アイアンを一閃。186ヤードという飛距離を叩き出してくれた
GP:4番と7番じゃそりゃもう大違いですよね……飛ぶことのメリットはほかにもありますか?
大同:「たとえセカンドで180ヤード残ったとしても9番で打てる」と考えられることでティショットのプレッシャーが激減したのもメリットですね。狭いホールでも気楽にティショットが打てるんです。アイアンの飛距離だけは世界のトッププロ級ですからね(笑)。
GP:反対に、アイアンが“飛びすぎる”ことでデメリットはないのでしょうか?
大同:ないことはないです。たとえば林の中から大きくフックをかけてグリーンを狙いたい場面などでは、マッスルバックアイアンなどよりはやりにくいです。しかしデメリットはそれくらい。ラプターの“曲げにくさ”はすなわち“曲がらなさ”とイコールで、僕には“曲がらなさ”のほうが大きなメリットに感じます。
上級者でも使える理由のひとつが、ご覧の通りのシャープな形状だ(写真は7番アイアン)
GP:では、深いラフからの脱出の場合は……?
大同:同じ番手で比較すれば、たしかにマッスルバックに劣ります。でも、ラプターはとにかく飛距離がすごい。同じラフでもプロモデルなら7番のところ、9番や10番(PW相当)で打てるわけです。短い番手を持てる分、ラフ対応はプロモデルに負けていないと感じます。そもそも僕らがプレーするレベルならラフはそれほど深くないですしね。
7番で26度のストロングロフト設定はメリットが意外なほど多い
GP:最後に意地悪な質問を。飛び系アイアンは「5番アイアンに7番という刻印を入れているだけ」とも言われますが……その点いかがでしょうか。
大同:打っていただけばわかりますが、ラプターは球が非常によく上がるアイアンです。7番で5番の飛距離が出せて、5番では出せない高さが出せる。これが大きなメリットなんです。以前は3番までアイアンを入れていましたが、今は5番から。3番、4番の代わりにUTを1本入れて、60度のロブウェッジを足しました。アイアンが飛ぶことで、下の番手を厚くすることができたのも、スコアメークの役に立っています!
大同さんはロフト45度のラプターの「11番」とロフト45度のアプローチウェッジをコースによって使い分ける
というわけでラプターアイアンの魅力を熱く語っていただいた。実際に現物も見せてもらったが、使い込まれたアイアンは“上手い人の道具”そのもの。構えた見た目もシャープだ。
アンダーカットキャビティにより低重心化。球が上がりやすい
見た目がシャープな割に球が上がりやすく、飛ばせるのは番手ごとに最適に配置されたインタータングステンウェイトが効いているから。7から11番は10グラムをトウ側に、5番と6番はソール中央に配されたウェートによって低重心化することで、飛び系とは思えぬ球の高さを実現しているのです。
さらに、低重心化に貢献しているのがソールに向かって深い位置まで彫り込まれたアンダーカットキャビティ製法。これによってスウィートエリアも広がっています。
スーパーアーメット合金を採用したフェース面は飛距離性能のみならず打感も良い
フィーリングの部分にも抜かりがありません。「打感が気に入って買うお客様もいます」というだけあって、スーパーアーメット合金を採用したフェース面は飛距離性能に優れるだけでなくマイルドな打感も両立しています。
さらに、これだけ飛距離に特化したアイアンでありながらボディは軟鉄製であるのも良い打感の理由。
シャフトはオリジナルカーボンとN.S.プロ モーダス3 ツアー120の2種類
飛距離だけでなく、フィーリング面も万全の「ラプター」アイアン。トップアマが使えるその実力、ぜひ味わってみてください!