435ccのドライバー! ミステリー「CF435」
最新ドライバーのヘッドサイズの常識は460cc。なのですが、カスタムクラブの世界では必ずしもそうではなかったりします。今回試打したミステリーの「CF435」もそのひとつ。その名の通り、435ccの小ぶりヘッドなんです。
なぜ460cc全盛の今、ミステリーは435ccのドライバーを世に出しているのかといえば、やはり振りやすいから。振りやすいことでボールをつかまえやすく、スライスの幅を抑えられたり、ドローを打ちやすかったりするのがサイズをあえて小ぶりにする理由のようです。
460ccには460ccでなければ実現できない大慣性モーメントや、大型のヘッドサイズがもたらす安心感などのメリットがあります。ただ、それより小さいからといって460より“劣る”というわけではなく、460とは異なるメリット・デメリットがあるというわけですね。
ミステリー CF435を打ってみた
では435ccのメリットは実際どのように感じられるものなのか、さっそく打ってたしかめてみたいと思います。打つのは私、ゴルフダイジェストの通販サイト「ゴルフポケット」の企画担当O。40代、平均スコア90代で最近持ち球がスライスからチーピンに変化したアベレージゴルファーです。
なにぶんにも普通のゴルファーなので、プロのように5球、10球でクラブの個性がわからない。そのため、ひたすら100球を打ってクラブの個性を見極めていきます。面白いもので、ふつうのヘタゴルファーでも何十球も打っているとクラブの個性が見えてくるものなんですよ、これ本当に。
まずこのドライバーが面白いのは、435ccなのに投影面積が「大きい」ということです。多くの小ぶりヘッドは上級者向けのディープフェースで叩けるタイプ。なのですがこのクラブはシャローヘッドでいかにもやさしい顔をしています。
カスタムクラブの面白さはまさにこのあたりにあります。小ぶりなヘッドはあるし、やさしいヘッドもある。でも小ぶりでやさしいヘッドは意外と市場にはない。そういうニッチを突いてくるから、カスタムクラブ探しはやめられなかったりします。
そして、実際に打ってみると見た目の印象通りにすごくやさしい。感じるのは非常にほどよいつかまりの良さです。「ヘッドスピード40m/sの人に刺さる性能」を意識しているというこのドライバーですが、まさにそれくらいのヘッドスピードで振ったときに軽く右に出てセンターライン付近に戻ってきてくれるボールを打ちやすく感じます。
460ccに比べて小ぶりな435cc、ミスヒットした際の曲がり幅などは大きくなりそうなものですが、シャローなヘッド設計のおかげなのかそんなこともありません。435ccくらいのヘッドサイズが全盛だったのは正確ではありませんが15年とか20年くらい前でしょうか。同じヘッドサイズでも、その中身は大きく進化しているなあと感じます。
組み合わせてい「ネクストゴルフ ラファールMa1.0」も、50グラム前半の軽量シャフトながらシッカリ感がきちんとあり、60グラム台のシャフトを振り回すのがしんどくなってきた不惑すぎの肉体に抜群にフィットします。切り返しでしなりを感じられるのですが、インパクトでは押し込めるのも好印象です。
ミステリー「CF435」の最長不倒は259ヤード!
100球打ったうちの最長不倒は259ヤード。打ち出し角度11.5度、スピン量2220rpmという中弾道のドローボールが打てました。最近私はチーピンに悩まされているのですが、それが出にくく、ほどよくつかまったボールが打てるのは大変ありがたい。
435ccの恩恵である振りやすさはそのままに、構えたときの安心感などデメリットになりえる要素をヘッド設計でうまく抑えているミステリーCF435、個人的にとても気に入りました。
ドライバーはヘッドサイズを選ぶ時代、本当にすぐそこまで来ているような、もうすでに来ているような、そんな気にさせられる試打だったのでした。