
ミネルヴァ ヴァンガード ドライバー(撮影/野村知也)
ドライバーは「慣性モーメントが大きいこと」が良いとされる昨今。そんな時代に真っ向から立ち向かうかのようなドライバー、それが「ミネルヴァ ヴァンガード」。2022年に誕生した新興メーカー「ミネルヴァ」の2作目で、前モデルで定評を得たドライバーの飛距離性能はそのままに、コントロール性を磨き上げた“尖った”モデルだ。

フェース下ウェイトでスピンを操り、4つのソールウェイトで球筋を操る
大慣性モーメント全盛に抗い、少数派のゴルファーに
ドライバーは空前の「大慣性モーメント」時代。その数値を競い合うような商品開発が、毎年繰り返されている。もちろん大慣性モーメントドライバーはいいものだが、すべてのゴルファーに合うというわけではないのもまた事実。ドローやフェードを打ち分けたり、自分好みの弾道にとことんこだわりたいゴルファーは、いつの時代も常にいる。ミニドライバーが今人気になのは、自分でボールを操りたいというゴルファーから指示されているからだろう。
そんなこだわり派のゴルファー“だけ”をターゲットに絞って開発したという、なんとも潔いドライバーが、この「ミネルヴァ ヴァンガード」。もともとミネルヴァは飛距離性能がクチコミで広がり、2022年のデビューと同時に話題になったカスタムメーカーだが、飛びはそのまま、ブランド2作目となる今作では操作性を研ぎ澄まして開発。
ソールの4つのウェイトで球筋を、フェース下の2つのウェイトでスピンを、さらに可変スリーブで弾道を最適化。徹底的にコントロール性能を高めている。
「左バンカーからフェードでフェアウェイ右に置きたい」とか、「中弾道ドローでランも含めた飛距離を稼ぎたい」のような、中上級者の“弾道チューニング欲”に応えてくれるドライバーは、高いコントロール性を持つ。

オーソドックスな“叩ける顔”

フェースは精悍なブラック
シンカグラファイトのループスラッシュとの組合せが◎
ゴルフステージ成城の吉田朋広店長に聞くと「操作性と飛距離、どちらも犠牲にしないドライバー」だという。
「中上級者ほど、操作性ありきの飛距離を求めるものですが、それを叶えてくれます。弾き系で、初速が出るのにコントロールできるのがポイント。シャフトはシンカグラファイトのループ スラッシュTYPE-Rがおすすめ。コントロールしやすいですし、ヘッドが弾く分、インパクトで押し込んでくれるこのシャフトとの相性が抜群です」

シンカグラファイト ループの新モデルTYPE-R。操作性の高さが売りでコントロールの良いヘッドとシャフトの組み合わせで弾道自由自在!
HS43m/sで264Y。操り系だけど、しっかり飛ぶ
奥山ゆうしプロに、吉田店長がおすすめするシンカグラファイトのループ スラッシュTYPE-Rを差したヴァンガードドライバーを打ってもらった。
「HS43m/sで264Y。飛距離性能も十分に高いと思います」と奥山プロ。
「構えた感じフェースが真っすぐで構えやすいですね。振ってみると、シャフトフレックスは『R』ですがヤワい感じはしません。動きは大きいですが、暴れずにしなり戻ってきます。ヘッドは球離れが早くない弾き系なのに、シャフトの影響なのか、フェースにくっつく感じがします。僕が打って2球目で300ヤードを超えてきましたし、ヘッドスピードを43m/sまで落としても264ヤードという飛距離が出て、飛距離性能はかなり高そうです。操作性の高いヘッドということでしたが、曲がりも少なく、方向性もいいです」(奥山)

メーカーによるチューニングシート。ウェイトを変えてどんなボールが出るか試す楽しみも
「曲げない」が最優先の時代に抗う〝操れまくる〟ドライバー、是非手にとってもらいたい。
ミネルヴァ ヴァンガード カスタム ドライバーの詳細はこちら
