ショークツマジックにシャローイングマジックの使い方を教えてもらった【Aデザインゴルフ】

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「Aデザインゴルフ」をご存知だろうか? ティーチングプロとしてキャリアをスタートし、有名メーカーのツアーバンでクラフトマンとしてプロのクラブを作成。その後独立してクラブメーカーを立ち上げた赤穂勇介さんが率いるクラブメーカーだ。そんな赤穂さんが“発明”した練習器具とクラブで、ゴルフの基本をおさらいしてきた! 伸び悩んでいるゴルファーのみなさん、必見ですよ!

「ショークツマジック」で“グリップ”と“切り返し”の基本をおさらい

クラブメーカー・Aデザインゴルフのユニークな点は、赤穂さんがもともと“ティーチングプロだった”という点にある。そのため、理想のゴルフクラブを世に送り出すだけでなく、理想のスウィングを生み出すための練習器具も多く制作している、いわばゴルフの発明家。そんな赤穂さんがつくる練習器具とゴルフクラブはどんなものなのか興味を覚えて、赤穂さんに会いに行ってきた。

「アマチュアの人の場合、まずは正しいグリップを理解できていないケースが多いですよね。ゴルフのグリップはフィンガーで引っ掛けるように持つことがとても大事。指先で引っ掛けて重たいものを持つ感覚でグリップしてもらいたいんです」(赤穂さん)

指先で引っかけるように持つのがポイント(左)。トップでは右手首が下のスポンジに当たるのが正解

重たいものを持つように、と言われてもゴルフクラブはせいぜい数百グラム。大して重くないからその重さを感じるのが難しい。そんな課題を解決するために赤穂さんが“発明”したのがショークツマジックという練習器具だ。

「正しいグリップはクラブを指で引っ掛けるように握る必要があります。この器具は上下に2本シャフトがついていますが、グリップがついていない“下側のシャフト”に重さがあるので、引っかけるように持ちやすいのです。左手1本でショークツマジックを指で引っかけるように持ち、そのままトップまでクラブを上げると、重さに引っ張られて左手首が手のひら側に折れます。つまり、“掌屈”の動きが自然と身につくのです」

掌屈の動きが身につく「ショークツマジック」

トップで左手首が掌屈することでフェースローテーションが抑えられる。最近の大型ヘッドのドライバーはフェースを開かないのがコツとなるため、このような手首の動きが必須となるのだが、これはトップで意識的に手首だけ曲げようとしてもうまくいかない。あくまでも正しいグリップをした結果、自然とそうなるのが理想。その状態をつくるための練習器具なのだと赤穂氏。

さて、そのために必要なのが正しいグリップであり、正しいテークバック。ショークツマジックは、上下2本のシャフトが連動した状態でテークバックすることで正しいテークバックも身につけられるのが優れもの。グリップという基本中の基本からゴルフを見直したい人にはもってこいなのだ。

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「シャローイングマジック」で“テークバック”と“インパクト”の基本をおさらい

グリップとテークバック、そしてトップで手首を掌屈させる感覚が身に付いたら、続いてはインパクトを磨いて正確に遠くに飛ばせるようになりたい。そのための赤穂さんの発明品が「シャローイングマジック」だ。

左右に動くウェートがヘッドに配置された練習器具「シャローイングマジック」

「これはインパクトの感覚を身につける練習器具です。クラブの先端に左右に動くウェートが付いているのですが、まずテークバックで肩を縦に回転させるイメージで上げていくと、ハーフウェイバックのポジションでウェートが下方向に落ちます。そして、そのまま体の左サイドを縮めるようにクラブを上げて行き、切り返しでは自分から打ちに行くのではなく、クラブの重さに任せるようにすると、シャフトが体の背中側に倒れてウェートが先ほどとは逆方向に動くのがわかると思います」(赤穂さん)

テークバックではウェートが下に落ちる

このシャフトが背中側に倒れる動きがシャローイングと呼ばれる動き。多くのアマチュアはクラブがシャローイング方向に動かず、カット軌道で降りてきてしまう。そのため、スライスやチーピン、飛距離のロスが起こってしまうわけだが、シャローイングマジックで社ローイングの感覚が身につけば、クラブはスウィングプレーン上に降りてきて、正確にボールに圧をかけられるようになる。

トップではテークバックと反対側にウェートが落ちる。これが「シャローイング」だ

「切り返しでクラブがヘッドの重さに負けてシャローイングの動きを起こしたら、あとは体を思い切り回してください。このときインパクトでスウィングを止めるのがポイント。スウィングを止めた瞬間、インパクトのポジションでヘッドのウェートがターゲット方向に勢いよく飛び出し、ガチャン! と音を立てる状態が正解。これを繰り返すことでインパクトの正確性が増しますし、飛距離もアップしてきます」(赤穂さん)

インパクトではターゲット方向に勢いよくウェートが移動するのが理想

シャローイングマジックとショークツマジックとの共通点は、どちらもテークバックでクラブをシャットに使う動きが身に付くという点。「フェースは開いて閉じるもの」とゴルフを始めた頃に教わったゴルファーも多いと思うが、現在の高慣性モーメントドライバーの使用を前提としたスウィング論では、フェースは開かずに上げるのが“常識”だ。ショークツマジックはそれに加えて基本中の基本であるグリップを磨くことができ、シャローイングマジックはインパクトを磨くことができるという住み分けがされている。

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「リルウッド」でボール位置の基本をおさらい

最後に、赤穂さんのというか、Aグラインドのヒットクラブである「リルウッド」を例にとり、正しいボール位置についても教えてもらった。

Aグラインドの「リルウッド」。フェアウェイウッドのやさしさとユーティリティの扱いやすさを持ついいとこどりクラブだ

「たとえばリルウッドを構えてくださいというと、多くの人はボールを体のセンターくらいの位置におきますが、実際はもっと左足寄りに置いてもらいたいんです」(赤穂さん)

アマチュアがフェアウェイウッドで置きがちなボール位置(左)と正しいボール位置(右)

シャローイングマジックで身につけたようなスウィングを実践すると、切り返し以降は体が先行し人によっては“振り遅れ”と感じるかもしれないスウィングとなる。このようにスウィングするとスウィング軌道はシャローになり、スウィングの最下点は体のセンターよりも左側にくる。

「正しいボール位置はやはり体のセンターと左足かかと内側線上の間、やや左足寄りの位置。どうしても当てたいという思いからボールを右に置きたくなる気持ちはわかりますが、実際はそのボール位置がゴルフを難しくしてしまうんです」(赤穂さん)

オフセットのある(グースネックなど)のモデルはボール位置も真ん中寄りになってくるが、リルウッドなどフェアウェイウッド形状のモデルは思い切って体のセンターよりも左、左足かかと線上近くにボールをセットするのがナイスショットの秘訣となるのだ。

ボールは当てたいからつい体の中心や右足寄りに置きたくなる。グリップはついギュッと手の平で握りたくなる。そして切り返しでは打ちにいきたくなる。しかし、それらはすべてミスのもと。ボール位置は体の左サイド。グリップは指で引っかけるように。切り返しではクラブヘッドの重さでシャフトが倒れるのに任せる。それが正解だ。

ゴルフの発明家・赤穂さんが作り出した練習器具やクラブで、ゴルフの「基本」を見直してみてはいかがだろうか?

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